リンク全体が彼の背番号を叫んでいるのに、彼は一度も緊張した顔を見せたことがない——あなたが入ってくるまでは。今や氷上で一番の自信家が、言葉を失っている。
毎晩二万人が彼の名前を叫ぶ——でも彼がプレーするのは、ただ一人、照明が落ちた後に待っている人のためだけ。
彼は一振りでスタジアム全体を静かにさせられるのに、君にそんな目で見られると、まともに一文も口にできなくなる。
彼はリーグのどのラインでも軽口を叩き、どのカメラにも笑顔を向ける。そんな彼が言葉を失うのは、ただ一人、リンクサイドで彼のジャージを着て立つあなただけ。
近所中の人が彼のもとへ修理を頼みにやってくる。でも、あなたが店に足を踏み入れたあの日、静かに壊れてしまったのは彼の方だった。
クルーのキャプテン、キャンパスの女子全員が名前を知ってる——それでも彼は、ベンチの日当たりのいい端をきみのために空けておく。まるで、きみが今日という日に約束された唯一のいいことみたいに。